折り紙つき

「元気だして、男なんていくらでもいるじゃん」。
同じ職場とはいえ、彼女と会い続けなければならないのは、悲劇だ。
ふたりとも一般事務。

しかも同じ上司についている。
だから当然のように仲良くしなきゃ、やってけない。

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食品サンプル

「なんかさ、愛を感じないんだよね」。
彼は、そう言って私は、耳を疑った。

「でも、私たちまだ3回しかデートしてないんだし、当然じゃない?」。
しどろもどろでそう言うのがやっとだ。
彼は、隣から煙ってきたタバコの煙に露骨に嫌な顔をした。

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次男坊

まったく、女だったら何を言ってもいいと思ってるのか。
俺は苦々しい気分で、奴らを置き去りにしてやった。
浜辺でのあいつらの顔。

まったく気分爽快だ。
はい、はい、きっちり聞こえてました。
「カレシ、車はいいけど、顔はイマイチよね」。

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海辺にて

「ちょっと!この後に及んで何よ!みんなの信頼を裏切るつもり!」。
私は声を張り上げた。
この平和な海辺には似つかわしくないと思いながらも。
合コン気分で海辺へドライブしようと友人カップルを誘ったのは、彼と私なのに。

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悪魔がきたりて

僕の貴重な睡眠を邪魔する悪魔が奪ったのは、睡眠だけではなかった。
なるほど僕は彼女に振られた。
けれど、僕を誰だと思っているのだ。

これまでだって数多くの絶望と困難を乗り切ってきた男だ。
逃げ場は常に確保している。

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今夜も眠れない

僕は馬鹿だった。
こんなことなら彼女を無理にでも奪っておくのだった。
その隙はあったのに。

彼女は頑固だ。
表面上はすぐに折れるが、その実意思は曲げてない。
その主体的なところが魅力であり、また弱点でもある。

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だから面倒

彼女をどうしても諦められなかった。
写真家になるって?あの年から?ロクに操作方法も知らない感じだったけど。
別れたあとも、友人づきあいは続いた。


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ビジネスライクな

嫉妬。
これは女の専売特許かと思っていた。
が、男性のそれの方が何倍も濃度が高く、陰湿だ。

たまに男性は本当に大変な生き物で、女性でよかったのかもと思うほどだ。
学校の偏差値から勤め先、年収、妻の容姿、それからなんだろ?。

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新幹線にて

小学生高学年の頃。
夏休み、田舎に帰省する新幹線の中。
車内は混雑していた。

両親と兄が座る三人掛けのシートから通路を挟んだ座席に私は座っていた。
右隣を見ると当然見ず知らずの若い背広姿の人が座っている。

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